マイホームを購入するときに必要なお金って、いちばん不安なところですよね。
マイホームは、本体価格以外にさまざまな費用がかかります。
マイホームのお金の用語
- 頭金:手持ちの貯蓄から支払う現金部分のこと
- 坪単価:総額を「坪数」で割って算出。特に「建物の坪単価」の考え方に注意
- 住宅ローン:「変動」や「固定」から始まり、借りられる金額や年数は人によってさまざま
- 諸費用:「不動産の登記代」「官公庁への申請費用」「地鎮祭」「つなぎ融資」など、建物の本体代金には含まないこまごまとした出費
- 税金:「印紙税」「不動産取得税」「固定資産税・都市計画税」など
- 火災・地震保険:建物の性能によって同じ補償内容でも掛け金が大きく変わります
- 外構工事:戸建ての場合「庭」はつきもの。必ず建物代金とは別に外構費用が発生します
- 引越し費用:新居に暮らすにあたり引越しは必須。業者選びや不用品の処分費用がかかります
…など、お金に関することが多すぎて不安が尽きませんよね。
身の丈に合わない買い物をしてしまっては生活費がカツカツになってしまうし、かといってケチりすぎても支障が出て満足できない原因になるので難しいところ。
ざっくりとしたイメージ
支払総額=
建物本体価格+消費税+諸費用(最低でも)300万円程度+土地代
※本体価格によって、諸費用は前後します。延べ床面積が約40坪の2階建、建物の予算は2,500万円程度を想定しています。外構費用は別です。
…そう、不透明なのは諸費用というやつですね。
厄介なのは、諸費用というのは、建てるハウスメーカーや工務店によってけっこう違うんです。だからこそ、「建物の坪単価」という考え方はアテになりません。
建物本体価格には安く見せるためもあってか、基本的には消費税は含まない場合が多いです。
だからこそ、「建物本体価格が安くて、我が家でも買えそう!」と思う場合ほど注意が必要です。(→無理なく返せる住宅ローンの借入金額の考え方を見る)
よくインスタグラムでこんな質問をいただきます。
主婦
おうちを建てたいと思っています。何から始めるべきですか?
ここが大切!
- 家づくりで後悔した人の「なぜ後悔してるのか?」を知っておく
- HM・工務店の情報集め:住宅展示場に出かけるのは楽しいですが、やみくもに出かけるのはおすすめしません。一括資料請求で効率的に。
- (同時進行で)土地探し:土地がないことには家が建たないので、土地情報をもらえるHMを探すのも大切
- 家計の見直し:「固定費」と呼ばれる毎月決まった出費(例.保険料・スマホ代など)をもっと安くできる人は想像以上に多い。ファイナンシャルプランナーに相談する
- 今ココ住宅取得で必要なお金の知識をGET:「家賃並みのローン支払いで家が持てる」というのは本当ですが、半分ウソです。実際は他にお金がたくさんかかるので知っておく必要あり。
逆に「家が欲しい」という気持ちばかりが先立ってしまうと、家が完成したあとに悩みが増えてしまう原因になってしまいます。
ぜひ、おうちが欲しくて欲しくてたまらない方も、ここはいちど立ち止まって、「注文住宅に実際にかかる費用」についてよく確認しておきましょう。
▼家づくりをこれから始める人はこちらの記事もチェック
土地がないことには家が建たない!住宅用の土地購入にかかる諸費用
- 印紙税 (約5万円〜)
- 固定資産税清算分 日割り計算 (目安:5万円〜)
- 仲介手数料 (購入金額の3%)
- 土地の登記費用 (約5万円〜)
- 不動産取得税(土地分)
もちろん、購入した土地の金額が高い方が、諸費用も高くなります。
もし購入した土地が、不動産屋さん自身が所有している土地の場合、仲介手数料は必要ないので少しおトクになりますね。←我が家はこっちでした。
▼土地選びについては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね
注文住宅(建物)が建つまでに必要な費用のリスト(諸費用の内訳)
こんなにたくさんあるよ!
おうちの規模や立地条件で、それぞれの項目でどの程度かかるかは全然違いますが、↑これだけの項目の費用がのっかってきます。
屋外設備工事費とは(約80万円〜)
- 上下水道の引き込み
- 電気の引き込み
- ガスの引き込み
…など、生活に必要なライフラインの引き込みを私有地におこなう工事費になります。距離によって値段が変わります。
我が家の場合は、80万円で予算計上しましたが、距離によっては100万を超える場合もありえます。
地盤調査費用とは?(約5万円〜)地盤改良費がかかることも
家を建てるにあたって、土地が軟弱だと家が傾いてしまいますよね。
建設予定地の地盤を調査した上で、建築計画をおこなう必要があるので、必ず地盤調査は必要です。
ハウスメーカーによっては「無料で地盤調査します」というところもありますが、そのハウスメーカーを選ばなかった際は請求される可能性もあるので注意しましょう。
一般的に、地盤調査は5万円ほどかかるものになります。
▼地盤改良費がかかるかどうかは、調査してみないとわかりません。
各種申請費用とは(長期優良住宅など)?(約20万円〜)
家を建てるにあたって、官公庁などにいろいろと申請する費用が必要になります。
- 建築確認申請費用(設計料に含む場合も)
- 長期優良住宅
- ZEH補助金制度
- 性能表示制度
などなど。
大手ハウスメーカーの場合は、申請手数料だけ支払えばOKな場合も多いです。(標準仕様が条件を満たしていることが多い)
中小工務店の場合は、申請するための設計変更費用が上乗せになったりするので、思わぬ費用増に繋がる可能性があります。
地鎮祭や上棟際の費用とは(約5万円)
- 祭壇への供物の準備
- 玉串料
- 大工さんへの差し入れ等
我が家の場合は、地鎮祭のときにハウスメーカーの指導のもと準備した3万円程度のみでした。
我が家は鉄骨住宅で、組み立て作業される方と内装の大工さんが別だったので、特に謝礼などは準備しませんでしたよ。
もし、木造で「棟梁さん」がいる場合は少し変わってきます。
ハウスメーカーや工務店、また建てる地域によってもならわしが違うので、この辺はよく確認しましょう。
つなぎ融資の金利負担分とは(約5万円〜)
本ローンの実行は引渡し時なので、それまでの「つなぎ」に借りるローンです。
- 短期間融資なので金利が高め
- 住宅メーカーによって、つなぎの回数が異なる
つなぎ融資に関しては、住宅メーカーによって1回のみの場合もあれば、2回必要なところ(主に中小工務店)があります。
例えば木造住宅在来構造の場合は、上棟から引渡しまで3〜4ヶ月かかるので、つなぎ融資分の金利負担分も高くなります。
火災保険・地震保険料とは
木造か鉄骨か、耐震等級のグレードで火災保険料(地震保険料)はかなり変わります。
▼我が家は軽量鉄骨住宅なので、火災保険も安く済みました(→実際に支払った金額と補償内容はこちら)
建物の登記費用、抵当権設定費用とは?(約30万円〜)
建物の登記は自分でできないこともないらしいですが、わたしには自力でできません。
金額は高くても、司法書士さんにお願いしましょう。
抵当権の設定は、住宅ローンを借りていなければ発生しません。
引越し費用(約10万円〜)
引っ越しは、距離によって金額が大きく変わります。
しかも3月などの引っ越し業界の繁忙期に引っ越ししなければいけない場合は、数十万円かかる可能性があるので注意したいところですね。
▼引越しは比較見積もりしないと絶対に損です(→我が家はいちばん高い会社の見積もりの「半額」で済みました)
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施主支給分(家具・家電・カーテンなど)の購入費用
自宅を新築する場合、旧宅のモノをすべて持って行ったとしても限界があります。
家具家電の費用をしっかり予算取りしておかないと、せっかく家が建っても理想の暮らしに近づけませんよ。
外構費用とは?(最低でも150万円〜)
忘れてはいけないのは、外構費用です。
駐車場にコンクリートを流したり、おうちの敷地周りをフェンスで囲うなど必要最低限の部分にも費用がかかります。
外構は、諸費用とは別に150万円前後はかかることを覚悟しておきましょう。
▼外構もしっかり比較見積もりがおすすめです(→我が家はHM提携以外の業者さんにお願いしました)
おうちが完成してから支払う費用のリスト(主に税金と住宅ローン)
- 不動産取得税(かからない場合あり、1度だけ支払い)
- 固定資産税・都市計画税(市街化区域の場合)
- 旧居の清算金(補修や家具・家電の廃棄料)
- 住宅ローンの金利負担分
主に税金の負担が増えます。
一度きりで済むものもあれば、固定資産税のように毎年かかるものもあるので注意しましょう。
建物の不動産取得税とは?
建物の不動産取得税は、(固定資産税評価額ー1,200万円)×3%という計算式で求められます。(長期優良住宅の場合は、-1,300万円になります)
不動産取得税は、1月1日が基準日です。1度支払えば終わりですよ。
例えば12月31日に引き渡しになっても日割りということはなく、残念ながら1年分かかってしまいます。
…我が家は4万円ほど支払いました。(減税措置済)
固定資産税・都市計画税とは?
毎年4月の終わりごろに、住んでいる市町村から税金の納付書が送られてきます。
新築から3年間(長期優良住宅の場合は5年間)、減税措置があります。
▼我が家にかかった固定資産税はこちらの記事にまとめてあります
家具家電の処分費用など
最近は、ゴミを捨てるにもタダでは済みません。
できるだけ計画的にモノを減らして、まだ使えるものは売って手放すという方法も使いたいところですね。
住宅ローンの金利負担分
[st-date]現在、住宅ローン金利はとても低金利です。
…とは言え、住宅ローンを借りている以上、金利負担もあるのを忘れてはいけません。
ただし、「金利が安いから」という理由で、安易に変動金利を選ぶのはおすすめできません。
家計の状況をよく見て、最適な住宅ローンの借り方を考えないと、あとあと苦労する原因になるので注意しましょう。
で、例えば本体価格2,500万円のおうちだと、結局いくらになっちゃうの?
土地代は別として、本体価格2,500万円の建物の総額は3,000万円以上になります。
何と言っても消費税が高いですね…。
消費税は10%なので、2,500万円に対しての消費税だけで、+250万円になります。大きいですね。
しかも土地と建物にかかる費用は住宅ローンにできますが、手数料や印紙代は住宅ローンには組み込めないので注意が必要です。
なので、「頭金ゼロ円でも家は建ちますよ!」とよく聞きますが、実際には違います。
印紙や税金、手数料関連の諸費用ぐらい(200万円程度)は現金で用意しておかないと、住宅ローンより高い金利で二重ローンを組むことになりかねません。
ぜひ資金計画をしっかりして、納得のいくおうちを建ててくださいね。
▼家づくりをこれから始める方は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね。
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