わが家はパナソニック ホームズでおうちを建てました。
完全注文住宅なので、予算と建築条件が許すかぎり、自由におうちの設計ができるのが魅力です。
インテリアの仕様決めで、悩みの1つになるのが「ニッチ」。
最近はインスタ映えが注目されていて、壁をくぼませて飾り棚をつける「ニッチ」を採用する人も多いけど、実際どうなの?
- 玄関を入って目に入る位置に飾り棚用のニッチをつけたい
- 給湯器や空調のリモコンが集まる部分にリモコンニッチ(スイッチニッチ)をつけたい
- マガジンラックにできるブックニッチをつけたい
- 家族の写真などを飾るスペースとしてニッチをつけたい
- ニッチの背面にタイルやかわいい壁紙を貼ってアクセントにしたい
- 限られたスペースを有効活用したい(廊下など)
壁をくぼませるのでスペースを有効活用させつつ、おしゃれなニッチ(飾り棚)をつけたいという要望は多いのではないでしょうか。
…でもわが家はというと、リモコンニッチも、飾り棚としてのニッチも1つもつけませんでした。
ニッチをおしゃれに使いこなすのは、インテリア上級のレベルが必要だと思います…。友人は、せっかく作ったニッチをうまく使いこなせないと嘆いていました。
最近「ニッチ」のメリットとおしゃれさが評価されがちですが、この記事では、ニッチが必要か考えるときにぜひ抑えてほしいデメリットをまとめます。
後悔する前に!新築の注文住宅に「ニッチ」をつけるメリットとデメリットを確認しよう
ニッチをつけるメリット
- 自分好みのおしゃれなスポットを演出できる
- 季節の飾りを飾る場所を決められる
- アクセントクロスやタイル貼りで空間を演出
- 壁のデッドスペースの活用ができる
- 「くぼみ」になるので、通路などでも邪魔にならない
- スイッチニッチはダサくなりがちなリモコンを集約できてまとまりができる
- ニッチは後付けしにくいので、注文住宅ならではのインテリアに
ニッチの役割は「おしゃれな空間を演出」がいちばんですね。飾り棚と違って、廊下などでも邪魔にならないのもポイントです。
ニッチをつけるデメリット
- 壁をくぼませて作るので、壁が薄くなる
- スイッチニッチは壁の中に配線が通るので、全体的には壁をふかす(厚くする)必要がある
- おしゃれなニッチにしようとすると、費用増大の可能性あり
- 自分のセンス次第におしゃれにもなるが、うまく使えずもてあます可能性も
- くぼみができるので、ホコリが溜まりやすい
正直、ズボラな人にはおすすめできません。
それでは、後悔しないニッチの設置について、ポイントを詳しくまとめていきますね。
最近つけるか悩む人が多数!「リモコンニッチ(スイッチニッチ)」を検討するときのポイント
リモコンニッチを作る場合は、配線の関係で壁をふかす必要があるので注意すべき
最近の住宅は、電気製品を多く使っているのでリモコン(スイッチパネル)操作も多いですよね。
こんなにあるスイッチ・リモコン類
- 給湯器
- 空調のリモコン
- 照明のスイッチ
- HEMS
- 太陽光のモニター
- 床暖房のリモコン
などなど、部屋の壁にずらっとスイッチ類が並ぶので、スイッチニッチを使ってキレイに収めたいという方も多いと思います。
しかしながら、スイッチ類には配線がつきものなので、配線の分は壁をふかす必要が出てきます。もちろんその分、造作費用も増します。
リモコンニッチがダサく感じやすい理由
- リモコンの大きさがそれぞれ違う
- 施工してもらうときに、位置をうまく揃えてもらえなかった
- ニッチ内に余白がなく、ギチギチに配置
- そもそもリモコン自体がオシャレではないのに、ニッチにすることで存在が目立つ
後悔ポイントでよく見かけるのが、操作パネルの配置がゴチャゴチャでダサく見えるってやつ…。
リモコンニッチに集めることで、脇役だったスイッチが目立つようになることは注意したい点ですね。
「スイッチニッチいらない」と判断した我が家の実例
スイッチニッチなしの我が家
わが家は、リビング・ダイニングのスイッチゾーン共に普通の壁付にしました。
キッチン横壁裏のスイッチ
キッチンの横壁の裏側なので、リビングからは完全に死角です。
住んでみて思いますが、スイッチニッチは必要と感じたことは特にありませんよ。
▼家事動線を意識した「ウォークスルークローゼット」のある間取りについてはこちらの記事も参考にどうぞ
おしゃれなニッチをつける前に!後悔しないために確認してほしい5つのポイント
ニッチの造作費用は約1万円〜…大型になったり、変形の場合だとさらに費用が増す
そもそも、ニッチを作るのにはもちろん費用がかかります。
一部、木造住宅の場合はサービスでやってくれることもあるようですが、わが家が建てたパナソニック ホームズでは有料でした。
それもそのはず…大工さんが造作するのも大変だし、クロス屋さんが壁紙を貼るのも大変…!
最近インスタグラムを見ていると、
- おうち型のニッチ(上部が三角になっているもの)
- Rたれ壁型のニッチ(上部が半円形になっているもの)
- 背面をタイル貼りしているニッチ
など、おしゃれなニッチもたくさん見かけます。
ただし、ちょっとおしゃれなニッチの方が、ただの四角いニッチより費用は増します。
背面におしゃれなモザイクタイルを貼りたい!となれば、大きさにもよりますが1箇所のニッチで5万円以上の費用増になってくる可能性も…
ニッチで凹ませる範囲によっても費用が変わってくるので、ぜひ設計担当者さんと確認してみてくださいね。
置くものが難しい!ニッチの奥行きは約4センチ〜8センチ程度。何をどこに飾るかよく考えないと失敗する
ニッチは、壁をくり抜いて造作されます。
つまり、壁の厚さ以上のニッチは基本的には作ることはできません。(壁をふかせば可能ですが。)
とすると、必然とニッチの奥行きは決まってきますよね。
パナソニック ホームズの場合のニッチの奥行き
- 鉄骨の柱(直径8センチ)がある間仕切りでは、約8センチまでの奥行きのニッチ
- 石膏ボードのみの間仕切りの場合は、約4センチ程度の奥行きのニッチ
お花を飾りたくてニッチを作る場合、4センチではちょっと足りませんよね。
写真立てを置きたい場合でも、4センチでは足りない場合があります。
逆に8センチの奥行きがあるニッチであれば大抵のモノは置けますが、鉄骨の柱が立っている壁面でないと壁をふかす必要があります。
壁をふかせば(厚くすれば)、多少なりとも生活空間は狭くなります。
ニッチが欲しい場合、設計段階でよく考えておかないと、必要な場所に必要な奥行きのニッチが配置できなくなってしまう可能性があるので注意しましょう。
奥行き狭めのニッチ「ブックニッチ」は生活感が出やすいので注意
スイッチニッチとセットで検討したり、奥行きの取れない場所に設置するニッチとして選択肢にあがる「ブックニッチ」。
モデルハウスなどでは、おしゃれな表紙の海外雑誌が置いてあるイメージ。
ブックニッチは、収納する本によって、かなり生活感が出やすい点に注意です。
シンプルなインテリアを目指しているのに、結局カラフルな表紙の子どもの絵本を置く場所になって…ということは、実生活ではよくある話です。
ニッチは壁の厚さが薄くなる!外壁面にはつけられないなど、制約も多い
ニッチを造作するのは、基本は間仕切り(室内壁)の部分になります。
外壁面には断熱材が入りますし、筋交い(パナソニック ホームズで言うアタックフレーム)が入るので、外壁面にニッチをつけるのは不可の場合が多いはずです。(壁をふかすなら別ですが。)
そして当たり前のことながら、ニッチを作る分、間仕切りの壁は薄くなります。
壁が薄くなることで起こる影響は、音が少しだけ漏れやすいとか、うっかり何か刺してしまった時に貫通しやすいとかその程度ではありますが…。
トイレや子ども部屋の周辺にニッチを設置する場合は、壁が薄くなる点もよく考えましょう。
ニッチはホコリが溜まりやすい!マメに掃除できて、センスが良い人向けの上級アイテム
なんといっても、ニッチは「くぼみ」なのでホコリが溜まりやすいです。
ホコリはすみっこに溜まる性質があり、ニッチはまさにホコリの溜まり場です。
床は掃除機をかければある程度キレイになりますが、ニッチを掃除するとなると二度手間ですよね。
また、「飾り棚」として使っている場合は、モノを動かさない分、なおさらホコリが溜まりやすいです。
- 季節ごと飾るものを変えて楽しめる人
- 「この部分には、これを飾る」という明確なビジョンがある人
- ニッチ(飾り棚)といえど、ごちゃごちゃとモノを置かない自信のある人
- こまめに掃除できる人
↑こんなマメでインテリアセンスが上級な人でないと、ホコリを飾ることになりかねません…。
私はおしゃれに飾る自信がなかったので、ニッチの設置はしませんでした。特に後悔もありません。
「モノを収納しつつ、飾る」という用途なら、飾り棚を設置するという考えもあり
ニッチは建築段階で作られるので、生活してからの使い方のイメージがなかなかできませんよね。
ニッチは、壁をくり抜くため奥行きが浅い分、収納棚というよりは「飾り棚」という使い方の方がしっくりくるなぁ。
結果的に、
- 住んでみたら、ニッチの場所がイマイチ…
- ニッチをおしゃれに使えずに持て余す…
- 厚みが足りずに飾るものが限られる…
など、うまくニッチを使いこなせないという失敗に繋がりやすいです。
費用をかけてまでニッチを作ってもてあますぐらいなら、「ここぞ」というところにウォールシェルフなどを設置するのも1つの手です。
ウォールシェルフなら、棚板の奥行きを自由に選べるので、ニッチよりも用途が広がります。
ウォールシェルフを設置する場合は、下地が必要な場合もあるので注意してくださいね。最近では、ピンでつけられるものも多いですよ!
▼ニッチでなくとも、手軽に後付けできる壁面収納もあります
▼こちらの記事で紹介しているウォールシェルフなら棚板の奥行きも選べますよ。
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