住宅メーカーや工務店を選ぶのって、とっても難しいですよね。
特に、妥当な値段がわからない住宅業界で、できるだけ安くおトクにおうちを建てたいとなると価格(坪単価)はとても重要です。そこで、
「同じ間取り(気に入った間取り)で相見積もりを取って、本命のメーカーで値下げ交渉をしよう」
と聞きます。たしかに理にかなった方法ですよね。
よく車を買うときに、系列の違うディーラーで、同じオプションなどの条件でそれぞれ見積もりを出してみて比べてみよう!って方法と同じです。
しかし我が家では、ハウスメーカーや工務店をまたいで、同じ間取りでの相見積もりはしませんでした。
完成見学会も含め、10社以上の住宅メーカーを見て、見積もりも5件ほど出してもらいましたが、なぜ相見積もりをしなかったのかについてまとめます。
この記事で言う相見積もりとは、特定の住宅メーカーに決める前段階のことを指します。
一応、どのメーカーで建ててもらってもいいよ!と言う前提で見積もりしてもらった時の話です。
各社の営業マンに間取りの希望を伝え、どの程度かなえてくれるかを確認したかった
相見積もりにこだわらなかったいちばんの理由は、窓口となる営業マンの「提案力」と「対話力」を知りたいからこそ、です。
おうちを建てるにあたっての最初の段階は、理想が「フワーッ」とした状態すぎて、何が必要で何が必要じゃないのかサッパリわかりません。
自分たちの理想としていたことは、実はどうでもよかったことはたくさんあります。逆に、営業マンに教えてもらうまで知らなかったことも山のようにあります。
だからこそ、最初から目標を「新築住宅の価格を安く」という方向に持っていってしまうと、ツラく厳しい新築住宅計画になってしまいがちです。そんなのはイヤ。
同じ間取りでの相見積もりで、せっかくの良い提案、その住宅メーカーに合った得意な間取り、営業マンとの対話で出てくるアイデアをつぶしたくなかったという考えがありました。
相見積もりをするにも、ハウスメーカーや工務店で構造(構法)が違うので、まったく同じにはなりにくい
そもそも、おうちを建てると言っても、その建て方(構法)や、使う素材はさまざまです。
- 木造
- 軽量鉄骨
- 鉄筋コンクリート
材料だけ見ても、ハウスメーカー・工務店の各社でいろいろです。
さらに、木造のおうちだけで見ても、
- 軸組工法(在来工法)
- 2×4(ツーバイフォー)
- 2×6…
などとあります。
それぞれ、おうちを支える部分が変わってくるので、「ここに柱が必要」「ここには壁が必要」「この形はうちの工法だと難しい」などと、構造計算で結果が少しずつ変わってきます。
その辺をしっかり理解した上での相見積もりをしなければ意味がないので、素人にはなかなか難しいのが現状です。
大手ハウスメーカーの在来工法と、同じく在来工法の地元工務店で相見積もりをするなら意味はあります。
が、まったく畑違いの建築構法同士で比べるのは、ちょっと無理があります。
間取りは同じにできたとしても、標準装備する設備やオプションによって価格帯は全然違う
ハウスメーカーによって、「標準装備」や「オプション」とされるものは全然違います。
- キッチン・お風呂・トイレ等の水まわりはどの程度のランクが入っているのか
- 窓の種類や数
- 床材や建具のグレード
- 外壁材、屋根材の種類
- ソーラー発電の有無
いくらおうちの本体が安くできあがったとしても、設備関係でグレードの差がかなり大きかったら全然比べようがありません。
使う窓の種類にしても価格は全然変わります。なんともない普通の引き違い窓なのか、おしゃれなFIX窓にしたいのか…
平面の間取りでは、窓や建具までは指定が不可能です。装備品を変えるだけで価格調整なんてカンタンにできてしまうものです。
もし相見積もりを取るなら、設備関係のグレードなども必ず確認しないと意味がありません。
https://ouchi-tateru.com/select-housemaker/
ハウスメーカー・自分たち双方に時間のムダ…相見積もりにかける時間をもっと具体的な話し合いに使いたい
実際にハウスメーカーや工務店探しを初めてみればわかりますが、真剣に探せば探すほど、ものすごく大変です。
1先見るのに営業マンの説明付きで最低2時間。各社の特色や売りを聞いても、素人にはわかったような、わからないような…。
違う住宅メーカーに行ってみれば、さっきまで良いと思っていたメーカーのいまいちな噂を聞いて、さらに悩む悩む。その繰り返し。
結局、どこが良くて、どこで建てればいいのかなんて、正解はありません。実際におうちを建てられるのは、たった1社だけ。あとから、「やっぱりあの住宅メーカーにしておいたほうがよかった」なんて思ったところで、どうしようもありません。
そこに相見積もりをしようものなら、さらにハウスメーカー決定に時間がかかります。
わたしが営業マンだったら、
- 家を建てるのに右も左もわからずに悩んでいる人
- 他社との競争でとにかく安く見積もりや契約をせまってくる人
こんな2人のお客さんがいたら、どっちかって言えば1番のお客さんに情がわきます。
今後、契約するかもしれなくて、気持ちよく新築計画をしていきたいと考えれば、相見積もりにかける時間はもったいないなとわたしは思いました。
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ハウスメーカーや工務店からもらった見積もりが「ぼったくり価格」でないことがわかればそれでOK
それでもわが家は、10社ほどハウスメーカーや地元工務店に話を聞きに行き、相見積もりではありませんが、見積もりを5件ほど出してもらいました。
さすがに5社ほど具体的な数字が出てくると、「おトク」と感じるところもあれば、「思ったより少し高いな…」と感じるところもありました。逆に、「安すぎで不安」というところもありました。
例えば、かの有名な一条工務店だと、「お客様によって違う価格は不平等になるので、値引きはしません!」と明言しているぐらいなので、要望を伝えて見積もりしてもらうのもおもしろいですよ。(わが家は選びませんでしたが…)
https://ouchi-tateru.com/ichijo-koumuten/
住宅の相見積もりは、自動車を買うときのようにはカンタンにはいきません。
やって損はありませんが、時間と労力を考えて、わが家では相見積もりはあえてしませんでした。
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